私はこれまで精神科医療の中でも、特に依存症の支援に携わってきました。もともと人の役に立ちたいという強い思いがあって医療業に足を踏み入れたのですが、気がつけばこの領域ではマイノリティである依存症支援にはまり込んでいました。私の父がギャンブル依存症であり、過去の無力感を克服するためのライフワークとなっていた事に気がつくのはずっと後になってからです。これはどうでしょう。世間的にはよくある話で、成功者の話の中に登場すれば美談として語られることもあるかもしれません。ところが依存症支援にこの熱い想いは逆効果です。依存が進行するか、全く対立して支援の関係がなくなってしまうか。
私の始まりはそこからでした。
人の為と書いて偽りと読むのだと、毎日出会う依存症の人達から教えてもらいました。
支援とは実は自分の為の選択なのだと、謙虚に考えられるようになりました。

そして今ここに医療という枠組みから脱却した依存症リハビリ施設COBYPLANを開設いたします。
CO（共にいる）BY（そばにいる）PLAN（やり方）が理念であり、その名の由来です。
ギャンブル問題で苦しんでいる誰かのお役に立てますように。ただし、回復の権利を奪いませんように。
どうぞよろしくお願いします。

代表　山田　義則