COBYPLAN

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僕にはできない

2019/11/18

新しい仲間のお部屋が、二人部屋か狭い一人部屋かの二択になっていた。

施設の構造上の問題である。

しばらくすると、プログラム終了のため退所される方の見通しも立っていたので、

この間は辛抱してもらおうと思っていた。

 

「これは僕の考えになってしまうのですが…」と、あるメンバーは話して来た。

初めて繋がった施設で、あの狭い部屋は辛いと思う。初めはボロボロでやってくるので少しでも安心して、のんびりできる空間で生活してほしい。

僕が説教部屋に行きます。(※4畳ちょっとの狭い部屋で形も歪なので、再発した時に反省する部屋にしようとみんなで冗談を言っていた通称説教部屋)

 

施設生活は毎日続く。

それが分かっているから、格好つけたくてもつけられない。

みんな自分の生活を考える。

 

彼には感謝の気持ちを伝え、ありがたく気持ちを受け取ることにした。

思わず新しい仲間にその事実を知っててほしいと思ったが、それはやめた。

それを僕が伝えてしまったら、彼の善意を汚してしまうことになるから。

 

そして僕は気がつく。

彼が来てから、駐輪場に煩雑に置かれていた自転車が、

10台以上の自転車が車や通行人の邪魔にならないように綺麗に並んでいることを。

家族の努力と本人の決断

2019/11/17

新しい仲間が今日やって来た。

幼い見かけと裏腹に状況はズタボロで、父親につれられてやって来た。

彼と会うのは2回目。

先日会った時は、自分でやれると帰って行った。

家族はそれがダメだと分かっていても、なんども尻拭いをしてしまうもの。

それは本人の苦しさや結果として家族に迷惑がかかってしまうという恐れから。

 

今回も借金の精算を家族がするので、安心して施設で治療をしないかという本人へのお気持ちで来られていたのだが、それはやめていただいた。

どうなるかは分かっている。

本人は本人で、罪悪感を抱きながらも元の生活に戻る。

施設での治療なんてやりたくもない。

 

僕から伝えたのはシンプルで、ここは借金の問題を解決するところではない。ギャンブル依存症に取り組む場所である。

しかしながらギャンブル依存症の問題に取り組めば、借金の問題はどうにかなっていく。順番を間違ってはいけないというもの。

 

この話の後、彼には頑張れ、取り組む必要が出て来た時はいつでも連絡をするようと伝えて見送った。

数日後、本人から連絡が来た。

入所を希望する、借金の取り立ての問題で家族に迷惑がかかることが心配だが、僕にはどうしようもなくなった。

 

その裏には、家族がこれまでと対応を変えた努力があることを僕は垣間見る。

家族も努力し、本人も決断した。

1年もたてば元気になる

2019/11/11

COBYPLANに昨年の今頃来られた彼。

もうすぐ1年です。

 

来た当初、借金まみれでどこから手を付けたらいいのかわからず言葉通り路頭に迷っていて、

それでも私は依存症ではないと否認し続け、

ミーティングにでれば皆みたいに話ができませんと言い、

デイケアへの自転車移動は足腰が弱いのでできませんと言い、

皆で作る食事の準備はもってのほか、記憶力が著しく低下しているのでできませんと言い、

何度も施設を出て孤独死したほうが良いとあきらめかけたのは彼自身です。

 

依存症じゃないのに私がなぜここにいるのかという退所の懇願と、

一方で私は依存症なのですか?という質問とをことあるごとに繰り返し、

その都度僕はこう言う。

「あなたが依存症なのかどうかは私にはわからない。ただ、生きて生きていくことはどうにもならなくなっていたようです。」

 

数か月出たり入ったり、他の施設にお試しで行ってみたりを繰り返した後、

少しづつ変わっていった。

 

今では最年長でありながら、みんなと同じ生活が送れるように。

毎日のミーティング、移動は自転車、料理当番、施設での鍵番長、仲間のサポート。

グループの中ではムードメーカー。

最近では40代の新しい仲間に触発されて、ベンチプレスで筋トレなんて始めている。

 

一年もたてば元気になる。

仲間といれば元気になる。

それはわかるけれども、目には見えない。

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